家庭用脱毛器には色んな種類があって、脱毛効果のないものもあります。
脱毛効果のある脱毛器の見分け方、毛の抜ける仕組みについて解説していきますので、気になっていた方、よろしければ参考にしてください。
家庭用脱毛器の仕組み|脱毛器と除毛器の違い
脱毛器と除毛器の違いについて
家庭用脱毛器にはたくさんの種類がありますが、脱毛効果があるのは光を使うフラッシュ式脱毛器のみです。
製品名に「脱毛器」と書いてあっても、脱毛は出来ない器械があるので注意が必要です。
【脱毛効果のない脱毛器】
以下の製品は、「脱毛器」と明記されていはいても、毛を一時的に取り除く“除毛”の機械です。脱毛ケアをはじめたい方は注意してください。
- サーミコン式脱毛器
- ローラー式脱毛器
- 高周波式脱毛器
サーミコン式・ローラー式・高周波式の脱毛器は、毛を取り除く“除毛”は出来ても、毛根を弱らせ生えにくくする“脱毛効果”はありません。
ケアしたあとも、皮膚のなかにある毛や毛根に変化はないので、翌日には毛が顔を出します。
【脱毛とは?】
脱毛とは、毛根にダメージを与えて毛が抜けるのを促す方法です。
- ケアを重ねることで毛が細くなり、生える周期も遅くなります。
- 毛根から抜け落ちるので新しい毛もすぐには生えてきません。
⇒脱毛と除毛の違いとは? 詳細はコチラ。
除毛しかできない脱毛器の種類と特徴は次の通り。
◎サーミコン式脱毛器
熱線で毛を焼き切って除毛する機械。
- 肌を傷つけない。
- 切断面が目立ちにくい。
◎ローラー式脱毛器
毛をつまんで引き抜く自動毛抜き機。
- 毛根から引き抜くのでケアの頻度が長い。
- 痛い。
◎高周波式脱毛器
毛をピンセットでつまんで高周波を流して毛を抜く機械。
- 毛抜きより痛みが少ない。
- 広い範囲の除毛に適さない。
家庭用脱毛器の仕組み|脱毛方式の違い
脱毛効果のあるフラッシュ式脱毛器にも、いくつかの種類があります。

各脱毛器のわかりやすい違いは 効果・効き方・痛み で、それぞれの特徴は次の通りです。
- レーザー・IPL:メラニン色素に良く反応し、脱毛効果は高く痛みも強め。成長期の毛にしか効果はない。
- THR・HPL・SHR・SSC:バルジ領域に良く反応し、脱毛効果は緩やかで痛みも弱め。毛周期に関係なく徐々に毛を弱らせる。
\IPL系とTHR系のダメージ領域の違い 図解/

IPL方式・レーザー方式の特徴
IPL方式は、脱毛サロンでも人気の高い脱毛方式です。
レーザーよりも広範囲を照射でき、太い毛・濃い毛によく反応し、脱毛効果がスピーディーな点も人気の理由。
【IPL・レーザー方式の脱毛器の特徴】
IPL方式・レーザー方式は、メラニン色素を多くふくむ毛にピンポイントで熱ダメージを与え、脱毛を促す脱毛方法。
- 毛の中でも成長期の毛にしか脱毛効果はなく、1度の照射で脱毛効果を得られるのは約20%ほど。
- 脱毛効果は高いものの、出力レベルに比例して痛みも強くなりがち。
- メラニン色素の薄い産毛などには効果を出しにくい。
家庭用脱毛器の主流がこのIPL方式です。
【IPL脱毛器の毛の抜け方】
- 1回の処理で抜ける毛:全体の約20%。
- 新しい毛の生え方:生えムラができやすい。
◎レーザー方式について
家庭用レーザーの脱毛プロセスは、基本的にはIPLとほぼ同じで、メラニン色素にピンポイントで熱ダメージを与えます。
IPLとの主な違いは2点。
- IPL方式よりも照射範囲が極端に狭い。
- IPL方式よりも桁違いの高出力で照射出来る。
照射範囲の狭さ+出力の高さから、広範囲の全身脱毛で使うより、男性の髭・VIOなどの局所脱毛に人気です。
THR方式の特徴
THR方式は、毛包のバルジ領域にダメージを与えることで脱毛を促す、比較的新しい脱毛方法です。

◎特徴
- 弱い出力でも効果を見込める。
- 痛みが少ない。
- メラニン色素の薄い産毛にも効果を見込める。
◎デメリット
- 効果が出るまでに時間がかかりやすい。
- IPL方式と違ってすぐに毛は抜けず、2~3週間程度かかって抜けてくるのが一般的。
S.S.C方式
S.S.C脱毛は、「Smooth(スムース) ・Skin(スキン) ・Control(コントロール)」の頭文字を取った脱毛方式の名称。
脱毛ラボやミュゼプラチナムなど、ジェルを使うタイプの脱毛サロンで人気の脱毛方式です。
S.S.C方式の脱毛は、ジェルに含まれる抑毛成分と光の作用を利用して脱毛する脱毛方法で、毛根に直接熱ダメ―ジを与えるIPL方式と比べると刺激・痛みが極端に少なく、肌に優しいのが特徴。
クリプトンライトを浴びてはじけた抑毛成分フィリニープが毛穴に入り込み、毛全体&バルジ体を直接刺激するので、メラニン色素の薄い産毛などにも効果が期待できます。

◎特徴
- 肌へのダメージが少なく美容効果も見込める。
- 痛みが少ない。
- メラニン色素の薄い産毛にも効果を見込める。
◎デメリット
- 効果が出るまでに時間がかかりやすい。
- 施術には、フィリニープの入った専用の抑毛剤(ジェル・ローション)が必要。
とにかく効果優先!ということなら、レーザー方式が優位ですが、照射範囲が狭いので広いエリアの脱毛には不向き。
効果とケア効率を考えると、IPL方式かTHR方式がおすすめです。
【光脱毛器の特徴・比較】
レーザー方式 |
フラッシュ方式 | |||
IPL | THR | SSC | ||
痛みの強さ | 強 | 普 | やや弱 | 弱 |
作用範囲 | メラニン色素 | バルジ領域 | ||
即効性 | ◎ | 〇 | 〇 | △ |
太い毛 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
産毛 | 〇 | 〇 | ◎ | ◎ |
特徴 | 高出力で効果が出るまでが早い。照射面が狭く広い面の施術に時間がかかる。 | 濃く太い毛によく反応し、効果も高い。照射面が広くケアがスピーディ。 | パワーが分散しない半蓄熱式で、短いスパンでケアできる。色素の薄い産毛にも有効。痛みも小さい。 | 痛みが少なく美肌効果・産毛脱毛も期待できる。効果がでるまでに時間がかかる。 |
家庭用脱毛器の仕組み|光で毛が抜ける理由
脱毛器の光で毛が抜けるプロセス
脱毛器の光が肌を焼かずに毛だけを抜くことができるのは、脱毛器の光がメラニン色素にのみ熱ダメージを与えることができるからです。
【脱毛器の脱毛プロセス】
- 毛のメラニン色素に熱ダメージを与える。
- 毛を通して毛根にも熱ダメージが伝わる。
- 毛根が弱り、毛が抜ける。
- 毛根が弱り、新しい毛が生えにくくなる。
光の特性のお陰で、普段は肌にダメージを与えることなく毛のみを抜きますが、黒っぽいものに反応するため、弊害もあります。
【光脱毛器のデメリット】
- 黒い肌色・色素沈着のある部位・ほくろ・濃いシミ・タトゥーもやけどのリスクがあるので照射できない。
- 白髪や産毛などの、メラニン色素の薄い毛には効果が出にくい。
脱毛効果と毛周期について
ほとんどのフラッシュ式脱毛器が脱毛効果を発揮するのは、「成長期」にあたる毛のみです。
ちなみに、体毛全体における「成長期」の割合はおよそ20%程度と言われているので、1回のケアで効果を見込めるのも20%程度です。
つまり、身体をくまなくケアしても、80%の毛には脱毛効果が得られないということになります。
脱毛器を使うと、ゆで卵が向けるみたいに全身つるっと一気に脱毛すると思っている方が結構いますが、それは光脱毛器の仕組み上あり得ません。
ちなみに、この割合は医療脱毛でも脱毛サロンでも同じです。
脱毛器の光は、成長期の毛にのみ反応して脱毛を促します。
ただ、どの毛が成長期かはわからないので、脱毛ケアでは1週間~2週間ずつずらしながら肌全体を何度も照射していく方法をとります。
毛周期がほぼ1巡するのが2ヶ月~6か月*なので、最低でも6ヶ月は所定の頻度でケアを継続することが、脱毛効果を高めるポイント。
実際、2ヶ月程度続けた頃から目に見えて脱毛効果を実感できてくるのが一般的です。
*:周期は部位によって異なる
\毛周期サイクルの図解/

【効果を感じられるまでに数か月かかる理由】
- 脱毛効果があるのは毛が「成長期」の間だけ。周期があっていない毛はケアしても脱毛効果はない。
- 毛の成長期は、部位によって2ヶ月~6ヶ月周期で訪れる。
- 成長期の毛は全体の約20%のみ。80%の毛に脱毛効果はないので、期間を空けてケアを重ねることが大事。
◎部位別の毛周期(目安)
- 眉毛・まつ毛・ヒゲ:2ヶ月
- 髪:4ヶ月
- ウデ・アシ:3~6ヶ月
- ワキ・VIO:4ヶ月
フラッシュ式脱毛は、如何に成長期の毛を漏らさず照射できるか?が、成功の分かれ目。
脱毛効果を高めるコツは次の2点です。
◎頻度を守って定期的にケアする

- 光脱毛器は、成長期の毛にしか反応しません。
- 数か月に1度のチャンスを逃さないよう、決められた周期でコンスタントにケアするのが早く結果を出すコツです。
- なお、決められた頻度を越えて小まめに照射しても、脱毛効果は大して上がりません。乾燥しやすくなる・ランプ寿命が短くなるなどのデメリットしかないので、所定の頻度は守りましょう。
◎スキマが無いように照射する

- 光脱毛は、一度タイミングを逃すと、次の成長期にあたるまで最長で6ヵ月程度は効果を得られません。
- 「いつまでやっても抜けない!」と言ってる人は、意外と打ち漏らしが多いのも事実だったりします。
- 特に脱毛初期は、隙間なく丁寧に照射することが最も効果が高かったりします。
家庭用脱毛器の仕組み|照射出力と効果
脱毛器の照射出力と脱毛効果について
フラッシュ式脱毛器の効果は、光の出力レベルに比例します。
痛みを怖がって低レベルでしかケアしなかったり、そもそもが低出力の脱毛器をつかっていると、毛質によってはいつまでたっても脱毛効果を得られない場合があります。
出力レベルの適正値は毛質によって変わるので何とも言えませんが、脱毛器を選ぶ時にはできるだけ出力スペックの高いものを選んでおくと安心です。
【家庭用・サロン・医療脱毛で使う脱毛器の平均的な出力】
- 家庭用:~6J/㎠
- 脱毛サロン:~20J/㎠
- 医療クリニック:~60J/㎠
J(ジュール)値とは、光の持つエネルギー量を表す値です。
ちなみに、表記スペックは算出基準は各社で異なる場合があるので注意が必要です。
【1㎠あたりの値で比較した方が良い理由】
例えば、「9J(ジュール)」と表記されている場合は照射エネルギ―の合計値になっています。
- 合計9Jの場合、照射面積が3㎠だと1㎠あたりに換算すると3J/㎠という値になります。
- つまり、「9J」と表示されている場合は、照射面積によって「3J/㎠」だったり「4.5J/㎠」(照射面積2㎠)になったりします。
よって、他社とスペック比較するときは、1㎠あたりの値に揃えて比較しないと、正しい比較ができません。
比較する時は、1㎠あたりのジュール値で比べるようにしてください。
ちなみに、家庭用脱毛器だと、4J/㎠以上あればかなり高出力なモデルで、効果・スピードともに脱毛サロンと比べても遜色ありません。
脱毛効果を高めたいなら、高出力でのケアが必須です。
出力を高めると痛みも強くなりますが、家庭用の出力なら“充分なアイシング”を行うことで、ほぼ抑えられるので怖くありません。
家庭用脱毛器の仕組み|永久脱毛
家庭用脱毛器は永久脱毛できる?
家庭用脱毛器や脱毛サロンで使う脱毛器では、永久脱毛は出来ません。
そもそも、永久脱毛とは毛根を破壊する医療行為にあたり、ドクターにしか行えない施術です。
ただし、家庭用脱毛器でも正しくケアを続けていくと、かなりの脱毛効果 を得られます。
少なくとも 1~2ヶ月程度で効果が出てくると、その後のケア・頻度が格段に軽くなるのは間違いありません。
家庭用脱毛器の仕組み|まとめ
家庭用脱毛器の中でも、脱毛効果 が見込めるのはフラッシュ式のみです。
フラッシュ式以外の脱毛器に脱毛効果はありませんので、脱毛器購入の際は注意してください。
フラッシュ式脱毛器の中でも、IPL方式・THR方式・SSC方式が家庭用脱毛器の中では最もポピュラーで効果も高くおすすめです。
ちなみに、脱毛器の光が毛のみを脱毛できるのは、メラニン色素に熱ダメージを与えることができるから。
【脱毛器の脱毛プロセス】
- 毛のメラニン色素に熱ダメージを与える。
- 毛の毛根にも熱ダメージが伝わる。
- 毛根が弱り、毛が抜ける。
- 毛根が弱り、新しい毛が生えにくくなる。
主流のIPL・レーザー脱毛器は、濃い毛にはよく反応しますが、白髪や産毛には反応しずらいのがネック。
もし産毛や白髪の脱毛を考えているなら、THR方式・SSC方式を検討するのもおすすめです。
ケノン
- 日本で最も売れてる脱毛器といっても過言ではない(?)有名ブランドケノン。
- 据え置き型だからこその圧倒的な高出力で、ポイント絞った強フラッシュケアも全身スピードケアもお手の物。
- 本体とハンドピースが分離しているから、手に持つパーツが小さくて軽い。つまり、どんな場所でもケアしやすい。
- 幅広照射面×0.4秒のスピーディケア&高寿命カートリッジで使いやすさ・コスパともに優秀。
- 消耗品のカートリッジは交換可能だから、一生使っていける。
\ケノンの仕様・性能 一覧/
定価(税込) | 69,800円 | サイズ(mm) | HP:65×140 本体:290×215×90 |
脱毛方式 | IPL フラッシュ | 重量(g) | ハンドピース:120g 本体:1.6kg |
熱量調整 | 10段階 | Vケア | ◎ |
出力 | 非公開 | IOケア | ◎ |
クーリング機能 | × | 子供の利用 | – |
アタッチメント | ◎ | 頻度:~5回 | 2週間に1回 |
カートリッジ寿命 | 50万回 | 頻度:6回~ | 適宜 |
カートリッジ交換 | ◎ | 電源 | 据え置き |
照射面積 | 4.5㎠・7㎠・9.25㎠ | 製造 | 日本 |
照射スピード | 0.4秒 | 返金保証 | × |
自動照射 | ◎ | メーカー保証 | 最大2年 |