脱毛の定番 除毛クリームと脱毛器は併用しても大丈夫?
メリット・デメリットと併用時の注意点などをまとめました。気になっていた方、よろしければ参考にしてください。
除毛クリームのあとに脱毛器は大丈夫?
「除毛クリームと脱毛器は併用しない方がいい」というのが一般論ですが、ワタシは幾つかの注意点を守れば、併用しても問題ないと思っています。
むしろ、部位によっては除毛クリームを使った方が楽だと感じます。
除毛クリームのあとに脱毛するメリット
除毛クリームのメリットは、細かいスキマや凸凹した肌面にも入り込んで、きっちり除毛してくれること。
通常、除毛には何らかのツールが必要ですが、ツールではやりにくいエリアがあります。
【除毛ツールが使いにくいエリアの特徴】
- 凸凹した部位:ツールを肌に密着させること自体が難しい。
- 皮膚が柔らかい部位:皮膚がツールに巻き込まれやすい。皮膚を引っ張りながらでないと処理できない場合も多い。
ツールが使いずらいと、同じ面を何度も処理することになって肌を傷つけやすく、肌荒れリスクも高まります。
具体的には、以下の部位の除毛に除毛クリームを使うのがおすすめです。
【除毛クリームがおすすめの部位】
- 脇
- Iライン
- Oライン

メリット1.手の届きにくいところが簡単
除毛クリームには刃物がないので、しっかり目視しなくても脱毛できる点がメリットです。
除毛クリーム以外のツールはほとんどが刃物付きなので、見ないで除毛することは出来ません。
【見えずらい部位】
見えづらい部位は、背中とI・O。どちらも、ツールを使った除毛には鏡の利用が必須です。
- 背中:ツールを使った除毛では、三面鏡が必要です。
- I・Oライン:I・Oラインの除毛では、スタンドミラーが必要です。
ちなみに、見えない部位も慣れれば鏡を見ずに勘だけでツール除毛することは可能です。
ただ、見えてるわけではないので、同じところを何度も処理を繰り返すことになるなど、肌を無駄に刺激するリスクが高まります。
除毛クリームも見えない部位の脱毛だと勘で処理する点は同じですが、肌を繰り返し刺激する・刃物で肌を傷つけるリスクもないので、ストレスなく&安心して処理できる点が大きなメリットです。
見づらい部位の除毛で特におすすめなのは、やっぱりI・Oラインですね。
メリット2.肌を傷つけにくい
除毛ツールのほとんどは何かしらの刃物が使われていて、肌表面を傷つけるリスクがあります。

しかも1度きりで綺麗にカットできることはまずないので、何度か同じ面をなぞるのが一般的。
何度かストロークすることで肌が荒れるリスクも高まります。
その点、除毛クリームなら刃物は皆無。
肌表面を削り取ることも、カッターで皮膚を割くことも100%あり得ません。
メリット3.チクチクしない
除毛クリームは、毛をカットするのではなく毛を溶かして除毛するのが特徴です。
刃物でカットする場合と比べて毛の断面がマイルドになり、生えてきた時にチクチクしにくいのもポイントです。

【除毛クリームのカット面の特徴】
- 断面がマイルドなので チクチク しにくい。
- 除毛あとにありがちな ボツボツした毛の断面 が目立ちにくい。
- カミソリによる 肌荒れ がおきない。
除毛クリームのデメリット
除毛クリームのデメリットは、有効成分に刺激性があるトコロです。
近年の除毛クリームはかなりソフトですが、デリケートな方だとそもそも肌に合わない可能性があります。
デメリット1.チオグリコール酸カルシウムの刺激
除毛クリームは、有効成分:チオグリコール酸カルシウムの働きでたんぱく質の結合を切って、毛を分解する仕組みです。
肌もたんぱく質で出来ているので、肌ダメージもゼロとは言えません。
【チオグリコール酸カルシウムとは?】

- チオグリコール酸カルシウムは、ケラチンたんぱく質の「シスチン結合」を切断する働きをもった成分。
- ざっくりと「除毛クリーム=タンパク質を溶かす」というイメージを持っている方が多いと思いますが、実際には髪の毛や爪といった硬いたんぱく質(硬ケラチン)を結合する要素のひとつ、「シスチン結合を切断」することで、毛をもろく切れやすくします。
- そのため、皮膚などの軟ケラチンへの刺激性は穏やかです。
厳密には、毛のたんぱく質(硬ケラチン)と肌のたんぱく質(軟ケラチン)は結合の種類やケラチンの割合が異なるので、肌への攻撃性は比較的少ないです。
それでも、肌の薄いエリア・炎症箇所・傷口・粘膜への利用や、長時間の放置は肌ダメージのリスクが高くなるので注意が必要です。
デメリット2.使えない部位がある
除毛クリ―ムはほぼ全身に利用できますが、どのメーカーでも推奨していないのが以下の部位です。
【除毛クリームを使えない部位】

- デリケートゾーン
- 顔
理由は、除毛クリームの毛を溶かす有効成分 チオグリコール酸カルシウム が刺激になる可能性があるから。
ほとんどの除毛クリームは、子供や敏感肌でも使えるほど優しい処方ですが、曲がりなりにもたんぱく質を溶かす成分です。
万一のことを考えて、粘膜・目・顔などへの利用を非推奨としているのが正直なトコロですね。
主に次の2点が非推奨な理由です。
- 顔
・特に男性は、ヒゲを剃った際にできた細かい傷からトラブルを起こす可能性がある。
・除毛クリームが誤って口へ入るおそれがある。 - 陰部
・皮膚が薄いため刺激によるダメージを受けやい。
・膣や肛門に入る可能性もある。
デメリット3.肌と合わない場合がある
除毛クリームも普通のコスメなので、そもそも肌に合わない場合があります。
なんとなく、毛を溶かす有効成分のせい?と考えがちですが、普通のコスメと同じように防腐剤・植物系エキス・アルコール・全体的な処方バランスが原因です。

除毛クリームの有効成分:チオグリコール酸カルシウムは、パーマ液にも含まれる成分で、独特の匂いと若干の刺激を感じるのが特徴です。
- 匂い:本来はツンとした薬品臭。製品によっては香料で中和されていることが多い。
- 肌への刺激:軽微のヒリヒリ感あり。
刺激性があることと、肌ダメージがあることは別モノなので、洗い流した後の肌状態を確認して、赤み・痛みなどの異常がなければ特に問題はありません。
ただし、使用中に強い痛みを感じる・洗い流したあとにもヒリヒリ感が続く・腫れるなどがあれば、使用を中止して皮膚科に相談するのがおすすめです。
有名な除毛クリームあたりだと 低刺激処方&保湿成分 も豊富で、敏感肌・アレルギーでも使える場合がほとんど。
安物のクリームと比べると、よっぽど低刺激な場合も少なくありません。
- 除毛クリームもいわゆる化粧品のひとつなので、肌に合う・合わないがある。
- 普通の化粧品と同じくらいの警戒感で、パッチテストしてから使うのがおすすめ。
除毛クリームと脱毛器の併用

除毛クリームの使い方
除毛クリームの基本的な使い方は次の通り。
【除毛クリームの除毛手順】
- 適量をスパチェラなどで取り出し、脱毛したいエリアに塗り広げる。
- 5分~10分ほど放置。
- シャワーなどで流す。
- しっかりと保湿をする。
ポイントは量と放置時間。
◎脱毛器と併用する時の流れ
脱毛器と併用する場合、除毛クリームを使った当時に脱毛処理をするのはNGです。
脱毛は、除毛クリームを使った翌日以降に行います。
理由は2つ。
- 除毛クリームのダメージを落ち着かせる。
- 毛を少し生やす。
除毛クリームの刺激が強いと感じた場合は、2日~3日程度開けてもかまいません。
除毛クリームは、低刺激処方であっても肌刺激&肌ダメージのあるアイテムです。
その後に控える脱毛処理自体も、お肌にストレスをかけることはわかっているので、除毛クリーム⇒脱毛処理には1日~3日程度のクールタイムを設けてください。
脱毛する時の毛が2mm以下なら脱毛可能なので、多少伸びたところで大きな問題にはなりません。
注意点1.パッチテストをやっておく
除毛クリームも化粧品である以上、肌を刺激する可能性は皆無ではありません。
特に皮膚の薄い部分・デリケートな部分に自己責任で使いたい場合などは、必ずパッチテストを行い、肌との適正を確認してから除毛クリームを使いましょう。
もし肌に合わないと感じるようなら、除毛クリームを使うのは諦めて、肌刺激の少ない電気シェーバーなどで処理をするのがおすすめです。
注意点2.脱毛は1日以上空ける
除毛クリームと脱毛までに1日以上空ける理由は次の2つです。
- 除毛クリームの肌ダメージを回復させる。
- 少しだけ毛を生えさせる。
除毛クリームが肌刺激にに配慮しているとはいえ、溶剤でたんぱく質を溶かす以上は肌刺激も多少あります。
除毛クリームを使った直後に脱毛すると、火傷しやすかったり乾燥の原因になる事もあります。
1日程度で良いので、必ずクールタイムを設けるのがセオリーです。
1日空けるとすこーしだけ毛が毛穴から覗く程度に生え、光ダメージを吸収しやすくなるので脱毛効率も上がります。
注意点3.除毛後・脱毛後ともに充分な保湿を行う
除毛クリームも脱毛処理も、肌へのダメージは少なくありません。
処理後は、充分に保湿を行ってください。
【処理後の保湿のメリット】

- 肌ダメージによる乾燥を防ぐ。
- 傷ついた肌の回復をサポートする。
除毛クリームと脱毛クリーム違い

除毛クリームと脱毛クリームの違い
除毛クリームと脱毛クリームは商品名の違いで、内容・効能面では同じものを指します。
どちらもチオグリコール酸カルシウムをベースとした溶剤を使って毛細胞の結合を壊して溶かすように皮膚上の毛を取り除くクリームです。
脱毛クリームと書いてあっても、脱毛器の様に毛根を刺激して毛自体を生えにくくする効果はありません。
除毛クリームの成分
除毛クリームの大まかな成分・処方は次の通り。
【除毛クリームの基本的な成分・処方】
- 有効成分:チオグリコール酸カルシウム
- その他成分:保湿成分
データ上、除毛クリームの除毛性能は基本どのメーカーも横ばい。
脱毛前の除毛なので、保湿・潤い成分が充実した製品を選ぶのが、肌トラブルの少ない除毛クリームを見つけるポイントです。
【チオグリコール酸カルシウム 量およびphの測定結果】
項目 | 銘柄数 | チオグリコール酸カルシウムカルシウム量 | 1%素溶液のph |
男性用の除毛クリーム | 5 | 7.0%以下 | 11~12 |
女性用の除毛クリーム | 5 | 6.4%以下 | 11~12 |
参考資料:国民生活センター
除毛クリームのあとに脱毛器 まとめ
除毛クリームと脱毛器は、正しく使えば併用可能です。
特に、I・Oラインへの除毛クリーム処理は個人的におすすめです。
【除毛クリームの併用方法】
- パッチテストをしてから使う。
- 除毛クリームを使った後はしっかりめに保湿する。
- 除毛クリームを使って、1日~3日ほど空けてから脱毛処理を行う。
除毛クリームのたんぱく質を溶かす成分は肌を刺激するため、脱毛前の除毛にはあまりおすすめされないのが一般的。
ただ、ワタシの経験上、脱毛器を使うまでに1日~3日程度空けるのであれば、トラブルになることはまずない。
何より、手と目の届きにくいI・Oラインの除毛はホント便利で、勘で適当にやってもツルっと除毛できるから助かります。
除毛クリームも所詮は化粧品なので、どのみちパッチテストは必要です。
パッチテストで刺激を感じた方・どうしても不安な方は、素直に電気シェーバーを使うのが確実&安全です。
